KVClab.の個人様向け売れ筋基板の多くはJAMMA基板時代のもので、それ以降のJVS基板の販売比率は、それほど多くない、といった話があるようです。
つまり、1980年代から90年代の物が多いというわけですね。
やはり、昔の熱いゲーセン全盛時代。
新作が入荷するたびに技術の進歩に未来を感じた、オリジナルのゲーム基板と共に蘇る鮮烈な思い出はプライスレス…
ゲーム基板を入手するということは、かつての自分や環境に思いを馳せるという、ロマン溢れる行為なのです。
(あのとき対戦に興じていた仲間たちは皆幸せな家庭を持ったのに、僕は…)

と、それはさておき。

かつてのロマンに思いを馳せることも情緒溢れてステキですが、今こそできる基板の嗜み方を当店は応援します。
昔は安価だったのに、最近はプレミアが付いちゃって高騰した基板、そして最新のゲーム環境の入手さえも、今なら金の力で解決できる! マネーイズパワー!

うんうん、それもまた基板道だね!

というわけで今回は、21世紀のネオジオ的な位置づけとも言える新型汎用システム「exA-Arcadia」新品を個人で導入するにはどうすればいいのかな? 的なダイマ記事です。
※この記事が気に入ったら「注文ボタン」を連打していいのよ

exA-Arcadiaの基本

さて、最近の基板事情に詳しい方には説明不要かもしれませんが、ここはおさらいということでお付き合いください。
exA-Arcadia」は2019年から世界展開でゲームセンター向けに販売されているJVSシステム基板です。
JVS基板とは1990年代後半に策定された、いわゆる新JAMMA規格。映像出力はJAMMA時代の15KHzに代わり、31KHz(VGA 640x480pixel)以上を標準とするようになり、コントロール系もJAMMA時代の単純明快なパラレル信号から、シリアル転送方式に変更されています。

さて、そんな「exA-Arcadia」ですが、ゲームセンター側から見たメリットは

・スタンドアローンで動作する汎用システム基板
・買い切り。ネットワーク従量課金などは一切不要
・高スペックPCベース。ゲームはROMカートリッジで供給
・4本までのタイトルを同時稼働可能
・31KHzブラウン管からフルHD、4K液晶モニタなどに幅広く対応


と、まさにかつてのMVS(業務用ネオジオ)を思わせるコンセプト。
Windowsベースのため、開発側視点では開発の敷居が低いという点もポイントです。

通常のビデオゲームに注力するゲームセンターが急激に減少していく中で、オペレーター側視点では、ネットワーク接続や従量課金などを必要としないビジネスモデルが魅力となっています。日本のみならず、例えば海外の新興国市場などでも、大規模なネットワークやサービス加入を必要とする従量課金のゲームよりも、簡単明瞭な買い切り型のビジネスが好まれることは容易に想像できます。

まあ、ゲームを遊ぶ側からすれば、面白いゲームができればそれでいい!
凄いゲームを、連れて帰ろう!今回は凄いゲームがもうあるのだから!

exA-ArcadiaのROMはスティック状のカートリッジで供給されます。
マザーに同時に刺さる本数は4本まで。ちなみに1本も刺さなくてもメニュー画面が起動します。
カロリーメイトよりは太くて長く、ジェンガのブロックみたいなサイズ感なので、
石油王の方なんかは、ジェンガができるくらいの数のROMを買ってくれてもいいのよ

自宅でexAを遊ぶために必要なものは?

自宅基板勢の皆様も、JVS環境のみを構築されている方は、さほど多くないかもしれません。といってもJAMMA環境があれば、exA-Arcadiaを動作させるのに大きなハードルは必要ありません(本体とROMの購入に予算という大きなハードルは必要です)
exA-ArcadiaはPCベースのJVS環境。モニタ出力はHDMI及びDVI-Dとなっているため、ごく普通のHDMI端子がある液晶モニタや大画面テレビに接続することができます。フルHDのみならず、4K解像度まで対応しています。

ブラストシティ以降やイーグレット系統など、31KHz対応のブラウン管筐体への接続は、DVI-D>D-sub変換アダプタ、もしくはHDMI>D-sub変換アダプタを利用する形になります。この際DVI端子は、アナログ出力が含まれる「DVI-I」ではなく、デジタル出力専用の「DVI-D」端子からのアナログ変換が必要になる点にはご注意を!
と言っても最近では1,000円以下でも変換アダプタは入手できます。ちなみにHDMI端子からアナログD-sub15ピン出力に変換して映すことも可能です。

そして必要なものは「I/Oコンバーター」。JVS環境のため、スティックやボタンなどのコントロール系統は、手元に旧来のJAMMA環境しかない場合は変換が必要となります。
ここで言う「I/Oコンバーター」とは「カプコンコンバーター(NAOMIコンバーター)」「SEGAコンバーター」など、各社がオペレーター向けに販売していた製品で、JVS基板側のUSBコネクタからJAMMA接続のコントローラー系統への変換接続を行うための機器です。
exA-ArcadiaをはじめとしたJVS基板は、USB形状のポートを備えていますが、汎用のUSB機器が繋がるわけではなく、コントローラーの接続には必ずI/Oコンバーターが必要になります。
JVS準拠のコンバーターであれば使用が可能ですが、exA-Arcadiaが推奨するコンバーターは、2020年12月時点では近年のセガ製などが想定されている模様です。
各メーカーとも長年の供給で多くの機器が存在するため、exA-Arcadiaとの詳細な接続検証情報などは現在のところ公開されていません。とはいえ特定のコンバーターではフレーム遅延が発生する場合もあるそうなので、ここの選択はこだわりどころかも。
現在、各ゲームメーカー製の中古I/Oコンバーターを個人で入手するのは、市場流通数の面でやや困難といえますが、当店では新品同人ハードの
Mellow PCB製 JVS I/O → JAMMA変換コネクタ (税込3,300円)」が、入荷速瞬殺という勢いで人気となっています。

超人気の同人ハード
Mellow PCB製 JVS I/O → JAMMA変換コネクタ (税込3,300円)
このようにJAMMAコントロールボックスに接続し、USBケーブルをexAマザーに繋ぐだけ。
コントロールボックス側の映像出力は使用しません。
あとはコントロールボックス側が対応しているコントローラーなどで操作できます。

さらに、exA-Arcadia純正のI/Oコンバーターも市場投入されます。
こちらは2020年12月下旬に市場投入予定とのこと。
当店の店頭/通販でも販売予定ですので、ぜひ随時 exA-Arcadia販売ページ をチェックして下さい。
※2020/12/26に発売を開始しました
https://kvclab.com/shopdetail/000000000831/ct50/page1/order/

コンバーターが用意できれば、あとは手持ちのJAMMAコントロールボックスと接続して、ゲームをプレイすることが可能です。

exA純正I/Oコンバーター。2020年12月下旬発売。
両側にJAMMAコネクタがあり、2台同時に接続することで
風雷の騎士団 」4人同時プレイなどにも対応できます。

当店でも定番人気のJAMMA接続小型コントロールボックス「CBOXシリーズ」と、JVS I/Oコンバーターを組み合わせれば、様々なコントローラーで手軽にexA-Arcadiaのゲームを楽しむことが可能です。

さっそく、接続、だ

exAマザー本体にROMを装着。HDMIもしくはDVI-D端子からモニタを接続。
JVS I/O端子(USB形状)からI/Oコンバーター経由でJAMMAコントロールボックスに接続
こちらは当店人気の CBOX USB シリーズ。
ネオジオ互換コントローラーに加えて、PS3/XBOX360用のUSBコントローラーも使用可能
通電オンでさくっと起動。フルHD横画面モードでHDMI接続してみました

I/Oコンバーターさえあれば、あとはさほど困らずに接続してゲームが起動します。exAマザーの背面にはDIPスイッチがあり、横画面/縦画面の変更や、SD解像度/HD解像度の切り替えが機械的に可能です。
I/Oコンバーター側からテストモードに入れば、exA本体の運用設定、また、それぞれのゲームごとの詳細設定変更が可能です。

様々なモニタ環境でプレイしてみる

フルHD液晶や4K液晶での動作も手軽なexA-Arcadia。ブラウン管筐体でのイメージを把握するために、KVClab.の店頭では、4K液晶での横画面表示と、17インチダイヤモンドトロンCRTでの縦画面デモ展示も行っています。
ということで当店では皆さんの疑問に答えるべく、最初からこんな環境での構築も提案してみます。

ARCADE1UP exA-Arcadia仕様

CBOXを使用してコントロール系統もJAMMA対応済み。
そのため普通にコンパネで操作できます

上記のCBOXを使い、ARCADE1UPとの接続は、当店で 3,938円 で販売している
ARCADE1UP改造用 汎用映像入力ボード を使用。HDMI入力で映しています。
操作系はジョイスティックとボタンをネオジオ互換配列でD-sub15ピンコネクタを作成したり、PS3/XBOX360互換のUSBエンコーダーを使用してCBOX USBに接続するなど、複数の方法があります。

ARCADE1UP初期ラインナップの液晶は、1280x1024pixelの17インチ液晶。4:3ではなく5:4比率になるため、横画面タイトルの場合、若干縦長になる点はご愛嬌。
exA-Arcadiaではシステムが横画面設定の場合、縦画面シューティングも横画面仕様になるため、縦横タイトルが混在していてもARCADE1UPでの表示、操作ともに問題ありません。

怒首領蜂最大往生でSD解像度(横画面設定)の場合、各種ガジェット類は表示されず
各キャラの立ち絵が表示されます。新鮮な発見!

ARCADE1UPカスタマイズパーツも各種好評販売中!
当店オリジナルのステンレスコンパネ タイプ1(1L8B)/タイプ2(2L12B)
ともに即納中です。
CBOX USBシリーズに適したUSBエンコーダーについては、現在複数の製品を評価検証中です。近日中に販売を予定していますので、こちらもぜひチェックして下さい。

附属のカッティングシートを貼り付けると、マットな感触で渋めな仕上げになります。
(レバー、ボタン類は別売です)

低遅延にこだわる

exA-Arcadia版「怒首領蜂最大往生EXAレーベル」などでは、開発側は低遅延を追求しており、多彩な環境で遅延速度を計測したとのこと。
せっかくなので、家庭でプレイする際にも液晶遅延が少ない機器で楽しみたいところです。
液晶の応答速度(Gray to Gray 5msなど)のスペック表記は、メーカー公称値と実際の体感が乖離していることがあります。液晶は構造的に横画面時では上部からの描画となり、全画面を描画するのにもタイムラグがあります。
応答速度が16.6ms(1/60フレーム)を超える場合はもちろんのこと、複数フレームの描画で画面が崩れるティアリングの発生なども、シューティングゲームなどでは致命的な欠点となり得ます。
当店でも近日、液晶遅延速度専用測定器「Lag Tester」を使用した応答速度の計測や、メーカーや当店で動作を確認した機器などについてもご案内予定です。店頭などでぜひご相談下さい。(計測機器の販売については現在調整中です)

上記の記事内ではCBOXにXBOX360コントローラーをUSB接続していますが、実際の操作遅延については未計測です。コントロールボックス側も原理的にはパラレル転送のD-sub接続(ネオジオ互換コネクタ)のほうが遅延が少ないかもしれません。このあたりはI/Oコンバーターやコントロールボックス側の設計にもよるので、後日の検証を待ちたいところ。

電源はブッチ切っても、大丈夫?

exA-ArcadiaはWindowsベースとはいえ、JVS規格で商業運用される前提の設計です。本体には電源スイッチはなく、通電即起動、という運用が前提となります。専用のシャットダウンプロセスはなく、いつ電源を落としても大丈夫。
スイッチが付いたOAタップなどを使用して、集中電源管理を行うなどの対応で便利に使用できます。

よくある誤解? を紐解いてみる

「exA-ArcadiaってPCベースなんでしょ? ということはexA-Arcadiaで発売されたゲームも待ってればそのうち Steam とか PS5 とかに移植されるんじゃないの?」といった呟きなどをよく目にします。

たしかに、exA-Arcadiaで発売されているタイトルでも、現時点ではSteamなどから移植されたタイトルは多いため、その発想も納得できます。
しかし落ち着いてよく考えると、exA-Arcadiaはゲームセンター向けのシステム基板で、発売・開発元の exA-Arcadia PTE. LTD. と、国内販売元の株式会社Show Me Holdings も、完全にゲームセンター向けの商売を軸としています。
Steamなど他のプラットフォームから移植されたタイトルも、コインオペレーション向けとして大幅に手直しされています。

一例として「魔界と闘姫マデリン (Super Battle Princess Madelyn)」。
こちらのタイトルは、もとは「バトルプリンセス マデリーン (Battle Princess Madelyn)」としてインディーズ開発され、PS4やSwitchなどでも展開されているアクションゲームです。
「パパー、わたし、魔○村に出たい!」と無邪気に微笑むマデリン嬢(当時5歳)の夢を叶えるべく、プログラマーのお父さんが頑張って作り、クラウドファンディングで販売に至ったという逸話が有名な本作。
exA-Arcadia版は面構成から細部に至るまで、先行して発売された他プラットフォーム版とは大幅に異なり、より魔○村チックに ほぼ別作品になっています。
これらは exA-Arcadia PTE. LTD. 側が主導する開発によるもので、exA版はexAでしか遊ぶことができません。

同様に「怒首領蜂最大往生EXAレーベル」。
こちらは開発が「exA-Arcadia TEAM EXA-AM2」、監修が「ケイブ」となっています。権利元の監修のもとでexA-Arcadia側が開発したタイトルのため、そのままの形で他のプラットフォームに展開される可能性は無いと思われます。

というわけで、exA-Arcadia用として投入されたタイトルが、そのまま他プラットフォームに移植(逆移植)される可能性は、現時点ではほぼありません
最大往生EXAレーベルセットに、安心して44万円をブッ込んでいいのよ! 
(強引なダイマですが、販促用のwebコンテンツですので…

exA版ではサウンド面が大幅強化されたタイトルが多かったりするので、元作品をご存知の方でも新鮮な発見がある点もオススメです。

上記図柄のA1ポスターが付属するのはKVClab.だけ!
値段が高い「〜限定版」とかではなく、通常版ROM、マザー+ROMセットの全てに付属します。
つまり、どの店で買っても付属するメインビジュアルのA1ポスターに加えて、
当店経由での購入に限り、上記図柄のリバーシブルポスターが付属します。
純正ROM輸送箱と同一サイズのポスター運送ダンボールに入れてお届けします。

注文するにはどうすればいいの?

ここまで読んで、購買意欲で最大往生になった貴方は、是非さくっと大復活して
exA-Arcadia通販ページで注文ボタンをポチッとどうぞ!
在庫を確認の上で、秋葉原の店舗への直接ご来店も大歓迎です! (営業日にご注意下さい。在庫商品も倉庫からの移動でお時間を頂く場合があります)

2020/12/17現在、exA-Arcadiaマザー、怒首領蜂最大往生セットなどは即納!
各種ROMも、現在出荷されているタイトルに関しては、ご注文後3.4日〜1週間程度でお届けが可能です。(exA-Arcadiaマザーはメーカー在庫が一時的に欠品になると、納期にひと月程度の時間を頂く場合があります)

「ところで俺の部屋、exA-Arcadiaあるんだけど…… 寄ってく?」

この冬、モテる男の決め台詞はコレで決まり!
(老若男女問わず、お気軽にどうぞ)

天井まで積み上がった出荷待ちのexAたちが、皆様からのご注文をお待ちしています